【エコ事例】ロンドンで地下鉄の排熱を住宅の暖房に活用
上記記事の引用:
ロンドン北部イズリントン地区で、地下鉄から発生する排熱を家庭や企業に送り込み、暖房として活用している。イギリス政府は2013年にこのプロジェクトを発表し、同地区では電気を生成するバンヒル・エネルギーセンターから約700軒の住宅や企業ビルに熱が届けられていたが、2019年末までにその規模を最大1,000軒に拡大する。
大ロンドン庁(GLA)は、現在ロンドンの暖房需要の38%を満たすほどの熱が、地下鉄では浪費されていると推定している。
イギリスで使われるエネルギーのほぼ半分は熱によるもので、国内のエミッションの3分の1は暖房から。イギリスではカーボンニュートラル必達宣言に際し、暖房システムからカーボンを取り除く必要から、2025年以降、新築の家へのガスボイラー設置を禁止する。この熱源が代替となる。
■ バンヒル・エネルギーセンターについて
上記記事からの情報:
ロンドン北部(イズリントン)の評議会によって建設されたエネルギーセンターで、排熱利用の設備。これに420万ポンドの助成金が出ている。
排熱からは暖房熱と住民が支払う暖房コストは、少なくとも10%安くなり、電力は国営の高圧送電線を介して供給される。
地下鉄の廃熱は、暖房と電力に変換されている。
電力の売電収入は、住民が負担する電力使用料を抑えるために使われる。
このように、ロンドンには公営のエネルギーネットワークができており、バンヒルエネルギーセンターは、ロンドン開発公社と住宅およびコミュニティ庁からの助成金によって資金提供されている。
前述の助成金は、イズリントン評議会から270万ポンド、欧州連合から100万ポンド、およびロンドン、ロンドン地下鉄、英国電力ネットワークおよび交通局からの支援を受けている。